肘の痛みの治療症例1を追加しました。

症例1:ボールを投げると肘の内側が痛む(野球肘)

患者

10代 男性

来院

2017年 10月

症状

私の高校時の野球部同級生から、小学5年生になる息子さんが肘が痛いと相談を受けた。詳しく聞くと今年の5月頃から、野球のボールを投げる際に肘の内側に痛みがでる。整形外科に受診し骨の変形はないが、野球肘と診断された。しばらく整形外科のリハビリと、ボールを投げないうちに数ヶ月で痛みは治った。

しかし、10月に入ってボールを投げると痛みが再発した。なかなか治らないから鍼治療で何とかしてくれとの事で、岐阜県の池田町からわざわざ来院してくれた。

治療内容と経過

まずどういった時に痛みがでるか確認すると、ボールを離す瞬間に痛みがでる。また日常生活ではどうかと尋ねると、ひどい時は消しゴムで字を消す動きでも肘に痛みがでるとの事。肘を触診すると、腫れ・熱感はとくには見られない。肘の内側を押さえると少し痛みがでる。腕自体は特に筋肉の緊張は見られない。

次に肩関節の動きを確認すると、腕を上げる動作が少し上がりが悪い。また肩関節を内旋する動きをする際に肩がスムーズに動かずぎこちない動きが目立った。肩関節の動きと関連が深い首にも反応があった。

そこで肩関節の動きを整えるために、首・背中・腰のツボに鍼を刺してすぐに抜き肩の動きを確認すると、かなりスムーズに動くようになった。肘自体はボールを何球か投げないと痛みがでてこないのでその日の治療を終え、翌日、2日後と試合があるそうなのでその後経過を教えてもらう事にしてもらう。

使用した主なツボ

C5(1)R T2(1)R T6(1)R 志室R

まとめ

治療の3日後に連絡があり、練習・試合で思いっきり投げても痛みがなかった事を聞いて一安心。ポジションは主に内野で肘痛が出てからは外野をやっていたそう。ピッチャーのような球数を多く投げるポジションでもない事から、ボールを投げる際、体や肩関節に余計な力が入り肩関節の動きが悪くなることで動きを無意識のうちにかばって起きた野球肘だったと思う。どうしても痛い場所が原因と考えてしまうが、痛い場所が必ずしも原因ではなくむしろ他の場所に原因があるという事を改めて再認識できた症例。今後も局所だけに囚われず、全体をしっかり診て治療をする事が大切である。